院長ブログ

ローマで必ず観光客が訪れるバチカン美術館には、疼痛医学で有名なラオコーン群像がある。1506年に皇帝ネロの宮殿から発掘され、ミケランジェロが芸術の奇蹟と感嘆した傑作とされている。バチカン美術館の2階に設置されており、至近距離から見学できるようになっている。私は念願かなってじっくり見学してきたが、他にも多くの有名な美術品があるためか足を止める見物客は意外と少ない。この像はトロイの木馬の逸話に出てくる3名の親子が大蛇に巻き付かれて苦悶様の表情をしており、肉体の苦痛を見事に表現した芸術作品とされている。フィレンツェで開催された第一回国際疼痛学会では、ポスターで学会のシンボルとして採用されている。国際疼痛学会の創始者のボニカ先生の教科書の表紙にも採用されている(旧版)。もしバチカンを訪れたら、忘れずに鑑賞されることをお勧めする。



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