専門治療

中年から高齢のかたで、頚部や肩から腕にかけて放散痛としびれが起こり、時に夜も寝られないくらいの耐えられない痛みが生じることがあります。通常は首を後ろへそらせると痛みが強くなります。目薬を点眼したり、うがいをすると痛みが悪化します。歯医者さんや床屋さん、美容室などで首を伸展させると、急に激痛がおきるので注意が必要です。骨と骨の間のクッションの役目をしている椎間板が、長年の負荷により変成をおこして扁平化し、後方に膨隆して頚髄を圧迫して痛みが生じます。神経痛に対してはまず投薬治療(リリカ、抗うつ薬、漢方薬など)をおこない、必要であれば頚部を安静にするためにラーを装着してもらいます。痛みが強いときは、頚部の斜角筋間から細い針で薬液を注入(斜角筋間ブロック)すると、神経叢の走行にそって薬液が広がり、自験例では殆どの症例で痛みは改善していきます。痛みや筋力低下が激烈なときは外科的治療が可能な施設を紹介しておりますが、外科手術の適応になるのは少数です。


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